アンビック/「ヒメロン」輸出が拡大/原燃料高騰で全商品値上げ

 ニッケグループの不織布メーカーであるアンビックのフェルト・不織布製品の販売が堅調に推移している。特に「ヒメロン」は多彩なラインアップや寸法・厚みなど精度の高さが評価され、自動車用途で販売が拡大。米国や中国への輸出も増加した。一方、原燃料価格高騰や物流コストの上昇などで採算悪化も深刻化している。このため12月出荷分から全商品の値上げに踏み切る。

 同社の2018年度(17年12月~18年11月)商況は、一部不採算商権を絞り込んだことから減収で推移するものの、主力の羊毛フェルトと合繊不織布はともに好調に推移した。

 羊毛フェルトは楽器向けと工業用ともに販売量が拡大。ヒメロンも自動車の静音材・吸音材用途で好調が続く。日原邦明社長は「特に中国や北米への輸出が増加している。現地の自動車部品メーカーへの提案を強化してきた成果が出ており、採用が拡大した」と話す。

 一方、課題は採算面。「不採算品を絞り込んだことで、本来なら利益が増加しなければならないが、実際は前年実績を下回っている」と指摘する。採算悪化の最大の要因は羊毛価格の異常な高騰や合繊原料の値上がり。これに燃料・電力コスト上昇や物流費の増加が追い打ちをかけた。

 このため今後は採算の改善が最大のテーマとなる。原燃料価格や用役費の上昇は既に自助努力の範囲を超えているため、12月出荷分から全商品を対象に3~10%の値上げに踏み切る。これにより採算の改善に取り組む。