三井化学/MB増設を検討/産業資材・マスク需要増見込む

 三井化学はメルトブロー不織布(MB)製造設備への再投資を検討する。新型コロナウイルス感染症の影響が長引くとみて、2020年度(21年3月期)の投融資は厳選するが、産業資材用やマスク用でのMB需要増に「しっかりと対応」(橋本修社長)する。
同社の不織布事業は、紙おむつをはじめとする衛材向けのスパンボンド不織布(SB)を主力とする。19年度の衛材向けは大幅減益だったが、20年度は紙おむつ需要の回復のほか、新型コロナ感染拡大によるマスクや医療用ガウンなどによる特需もあり「良い方向に進むと」みる。実際、設備の稼働率は上がっているという。

 産材開発室を新設し、新商品開発や新市場開拓に取り組んできた産業資材用途も順調な推移する。子会社のサンレックス工業(三重県四日市市)ではMB製造設備を1ライン増設して生産能力を1・5倍に拡大。今年1月に営業運転を開始したが、産業資材用やマスク用の需要拡大などを受けて、MBは増強を進める。

 MBについて橋本社長は、新型コロナ禍の収束時期が読めない中、マスクなどに必要な資材のため当面は旺盛な需要が期待できるとした上で、「マスク着用が社会に根付けば需要は続く」との認識を示した。さらにマスクや医療用ガウンは国内生産の意識が高まっており、国内での増強を図る。

 同社は16年に策定した長期経営計画を推進中で、20年度は折り返し地点となる。投融資(IFRS適用影響含む)は当初予定の1350億円から1220億円に絞り込むが、不織布が関連するヘルスケアと、ICTは積極投資で成長を加速させる。モビリティーなどは投資の確実な回収で、新成長モデルを早期に実現する。