GSアライアンス/セルロース系生分解性樹脂で糸/ナノファイバーと複合も

 環境、エネルギー分野の先端材料を研究開発するGSアライアンス(兵庫県川西市)はこのほど、セルロース系生分解性樹脂を原料に糸、フィルム、シートを開発した。さらに既存技術を応用し、セルロース系生分解性樹脂をセルロースナノファイバーと掛け合わせ、引張強度など高めた複合素材も開発した。
同社は顔料専門メーカーの冨士色素(同)の子会社で、バイオプラスチックやリチウム電池用電極材料、量子ドット(3次元全方向から移動方向が制限された電子の状態)の複合化材料など環境、エネルギー分野に特化した最先端材料の研究開発を行う。

 新開発した素材はセルロース系生分解性樹脂が主成分。環境で分解することはもちろん、非可食性のセルロースを原料としていることから、可食性の原料を使う場合の食糧問題にも影響しない。糸やファイル、シートを開発し、成形の際に用いる添加剤も天然100%由来の物を使用するなど徹底した。

 さらにセルロースナノファイバーと組み合わせる独自技術で複合素材も開発。生分解性を促進する効果を確認したほか、引っ張りや曲げ弾性などの強度も向上する。ただ、糸にした場合、逆に強度が劣るため、「遠心式による成形ができれば強度が増す可能性がある」(森良平社長)として改良を続けるとともに、設備を持つ企業と連携した開発も模索する。

 今後は生分解性不織布や抗菌など機能性を持たせた開発も視野に入れる。「コストがまだ高く、一般の生分解性の材料に対する認識の広がりにはまだまだ時間がかかる」との見方から、ボトルやカトラリーなど自社で製品化しネット通販によって一般への認識を高める活動も検討する。