東レ/自動車資材の早期復調期待/エアバッグのプロトタイプ開発強化

平井正夫ファイバー・産業資材事業部門長

 東レは6月23日付でファイバー・産業資材事業部門を新設した。不織布事業を他部門に移管し、衣料、資材両用途に展開する3大合繊を統合した。平井正夫ファイバー・産業資材事業部門長に4月からスタートした新中期経営課題における産業資材事業の課題について聞いた。

 ――2020年4~6月の状況は。

 事業拡大を続けてきた自動車用エアバッグ事業が2019年度下半期から苦戦に転じていたが、新型コロナ禍が追い打ちを掛けた。しかし、自動車生産も底を打ったようで、カンバン方式のため多くの在庫を持たない業界であるため、早い段階で復調するのではないかと見ている。

  ――4月から新中期経営課題がスタートした。

 欧州連合(EU)は近々、ファーサイドエアバッグが義務化される。今後も搭載部位がさらに広がる。縫製企業を傘下に治めたことで、需要家から縫製品を意識した話が増えている。先方のニーズを充足させるため、われわれもプロトタイプの開発を強化していく。これまでエアバッグはかなりのスピードで多額の設備投資を実施してきた。新中計ではこれらの刈り取りに重点を置く。

  ――頻発する災害への対策として繊維資材への引き合いも増えている。

 護岸工事や法(のり)面の補強などが増えていきそうだ。当社はこれらの用途に向けた繊維資材のエコ化も急いでいる。資材用のポリエステルをエコ化する技術も開発できており、20年度からペットボトル再生糸の拡販を本格化する。