ユニチカトレーディング/高機能複合不織布を開発/簡易予防衣の月産200万体制を構築

 ユニチカトレーディングは、医療現場で使用されるアイソレーションガウン向け高機能複合不織布「ユニソフィア」シリーズを開発した。国内とASEAN地域で、それぞれ月産100万枚(合計200万枚/月)のアイソレーションガウン(簡易予防衣)供給体制も構築。2月から生産を始め、医療用ガウンメーカー・ユニフォームメーカー など向けに販売する。

 ユニソフィアは、ユニチカの芯ポリエステル・鞘ポリエチレンからなる複合スパンボンド不織布(SB)「エルベス」または綿100%スパンレース不織布(SL)「コットエース」と、透湿防水機能を持つ高バリア性フィルムを組み合わせたもの。従来の透湿防水フィルムではバリア性能にムラがあり、製品の必要性能を満たせないなどの問題点があったが、新たな高性能透湿防水フィルムの開発。フィルムの孔径の微細化と均一な連通孔を実現した。同時に各種不織布との組合せを検証し、製品の性能向上、快適性を追求した。

 ユニソフィアを活用した医療用ディスポーザブル製品の開発にも取り組む。すでに東大阪医療センターの協力を得て、医療従事者の意見を取り入れた製品の試作を進めており、従来品よりも安全性、利便性、快適性に優れた製品の供給を目指す。

 ユニソフィアは3タイプからなり、 Mグレード(最上位グレード)はエルベスと組み合わせるフィルムには新製法による透湿防水フィルムを使用。微細かつ均一な連通孔を実現する。Tグレグレード(中上位グレード)はエルベスと組み合わせるフィルムに、湿式粉砕による「超微粒炭酸カルシウムフィラー」を使用。従来タイプと比較して微細かつ均一な連通孔を実現した。 Cグレード(汎用グレード)はコットエースと、従来タイプの透湿防水フィルムを組み合わせた。ソフトな風合いで吸湿性、吸水性、保水性に優れた綿100%によるコットエースを使用することで、肌に優しく快適な着心地を実現した。特に夏場の暑さ対策として吸汗性と透湿性は従来品にない快適性を可能とする。

 同社は日本政府の要請によりアイソレーションガウンの緊急生産対応を実施してきたが、ガウンの改良についても医療現場の生の声を反映させようと、東大阪医療センターの協力で様々な改良を実施する。今回のアイソレーションガウンは、実際にコロナ患者に対応されている看護師の声から生まれた。(特許出願中)

 医療物資の安定供給のため、昨年、経済産業省を中心に様々なサプライチェーン対策が実施されまたが、ユニチカグループではアイソレーションガウンの生産体制の強化を目的に、不織布をはじめとした様々な対策強化を実施する。国内の約50社の縫製工場と連携しガウンの生産能力を月100万枚確保すると共に、タイ、インドネシア、ベトナムなどのASEAN地域での生産体制も整備を実施することで、さらに月100万枚の生産能力を確保する。