旭化成/強固なビジネスモデルへ/独自ポリ乳酸SBに注力

 旭化成のスパンボンド事業部は2021年度(22年3月期)を「将来像を描く上で最重要な1年」(三枚堂和彦スパンボンド事業部長)と位置づけ、強固なビジネスモデル構築に取り組む。その一環でポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン各スパンボンド不織布(SB)の国内生産拠点であるスパンボンド工場(滋賀県守山市)の構造改革も進め、競争力を高める。

 スパンボンド工場で生産する資材用SBではポリ乳酸(PLA)を主原料とするSB「エコライズ」に力を入れる。世界的なサステイナビリティーの流れに対応したエコライズは生分解性のほか、熱プレス機による成型加工も可能。通常、PLA使いの硬くなりがちな欠点も解消し、ソフトで低目付も可能な点を訴求する。コーヒーフィルターなど飲料用や食品包装材向けで先行するが、マスク用も引き合いがある。

 衛材向けはタイのポリプロピレンSB製造子会社、旭化成スパンボンド〈タイランド〉(AKST)で今秋3号機(年産1万5千㌧)が立ち上がる。これによる販売増を目指す。3号機はソフト性を高めた新タイプも製造することからそのスペックインを進め、23年度にフル稼働させる考えだ。

 ポリプロピレンSMS(SBとメルトブローの複合不織布)を製造していた延岡エルタス工場(宮崎県延岡市)が19年9月に発生した竜巻で大きな被害を受け、昨年9月に撤収。衛材向けは今後、AKSTでの生産が主体となる。