ヤマシンナノフィルタ/マスク以外にも広げる/独自ナノファイバーで

 建設機械用油圧フィルター大手のヤマシンフィルタは、独自開発の合成高分子系ナノファイバー「ヤマシンナノフィルタ」の用途を広げる。マスクでは医療用の本格化を見込むほか、エアフィルターの展開も予定。中期的にはマスク以外の医療資材や、自動車資材の開発・販売にも取り組む。

 ヤマシンナノフィルタはメルトブロー不織布(MB)方式によるナノファイバーで、100㌨㍍~10㍈まで用途に合わせて繊度を細かく設計できるのが特徴。更にMBとして広幅に当たる2㍍幅の製造設備(佐賀事業所=佐賀県上峰町)を持つ。

 マスクは加工機を導入し、2020年5月に自社ブランドで家庭用マスクを発売した。米国の防じんマスクの「N95」規格と同等のフィルター性と漏れ量を実現し、呼吸のしやすさやなど快適性にも優れる。

 医療用マスクの本格化も予定する。3月末には日本の防じんマスク規格「DS2」認定も取得予定だ。井岡周久取締役専務執行役員は「マスクは量産化体制の遅れもあって、20年度(20年3月期)売上高は10億円にとどまる見通し。その面では21年度が本格化初年度」と事業拡大に意欲を示す。

 ヤマシンナノフィルタの生分解性ポリマーの活用や中空タイプなど新商品開発にも取り組む。こうした新商品の投入と、さまざまな特徴を生かした用途開拓を行い「次世代の材料として活用の幅を広げていきたい」考えだ。